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ツバメよ、何処へ(1)

 四月の終わり、夜帰宅した夫が開口一番「玄関に鳥がいるよ」と」言いました👨

 私は何のことかわからなくて、詳細を訪ねました。

 夫の説明によると、

 1. 玄関に入ろうとしたら、扉の両端にペンキのような白い液体が垂れるように付着していた。
 2. おかしいな、と思って周りを眺めると、鳥が一羽玄関の枠に留まっている。
 3. 「何やってんだ、お前は」と話しかけたら、首をかしげた。
 4. 手を振っても逃げようともしなかった。
 5. 鳥が留まっている反対側の枠に作り始めの巣のようなものがある。
 ということでした📃

 日頃、何かびっくりすることに遭遇するとジャンピングしてしまう夫を知る私は、2と3の間でさぞかし高くジャンピングしたのだろうと密かに思いました😅

 それはともかく、いそいそと二人で外に出て確認したのですが、私は鳥の類いが苦手でして……😢

 ですので、少し離れた場所で見てみたのですが――。

 鳥は夫の言うように飛び立つ気配などなく、見事と言えるほど堂々と佇んでいました😲

 そして、ちょっと近づき玄関扉の下に目をやると、たくさんのフンが……😅

 それから家の中に戻り、どうしたものかと2人で頭を悩ませました🤔
 
 夫が「そもそもあの鳥は何なのかな?」と言い出したので、軽くヤフッて(Yahoo検索)みると、体つきやフンの特徴、巣を作る時期などからしてツバメではないかという話になりました。

 ツバメか……😲

 ツバメが家に巣を作ると幸福が訪れる、なんて話はよく聞くので私たちは互いにそわそわし始めました。

 言い伝えや迷信などはわりと生活に取り入れている私たち夫婦👨👩

 ツバメが巣を作るのだとしたら、希少な出来事。

 どんな幸福が訪れるのか――。

 言い伝えや迷信なのだとしても、夫婦それぞれが望みを抱いた時間だと思います。

 その日は夜が更けていたので、そこまでで就寝することにしました🛌

 夫は、おそらくロト6の1等を願っているのだろうと思いながら……。

 つづく

 尾崎文笑